~あなたの巻き爪はどの種類?~ 巻き爪の種類
爪の両側が内側に向かって丸く巻き込んでしまう巻き爪。
丸くなろうとする性質がある爪は、歩くときに地面から力が加わることで、適度に緩やかなカーブの爪を維持しています。
運動不足や爪の切り方などが原因となって、巻き爪に悩む方も増えてきていますが、巻き爪と一口に言っても、さまざまな種類が存在します。
自分の巻き爪がどの種類に当てはまるのか、どのような治療があるのか気になりますよね。こちらでは、巻き爪の種類や治療法について解説いたします。
巻き爪にも種類が存在する
巻き爪が悪化すると、爪の両端がどんどん内側に巻き込んで、皮膚に食い込んでしまいますが、いくつか種類が存在します。
巻き爪は、陥入爪(かんにゅうそう)、爪甲鉤弯症(そうこうこうわんしょう)、湾曲爪(わんきょくそう)というように3種類に分けることができます。
巻き爪の種類1:陥入爪
陥入爪は爪の変形自体は強くないのですが、爪が刺さるように皮膚に食い込むことで傷ができてしまった状態で、一番痛みを出しやすい状態と言えます。
深爪や切り残した爪がとげのように皮膚に当たって傷つくことが主な原因で、靴に圧迫されることによって痛みがでることも多いです。
軽症なものでは赤みや軽い痛みを感じるくらいですが、重症になると化膿してしまい、激しい痛みで靴が履けなかったり、歩くことも難しくなってしまいます。
爪が食い込んだ部分に肉がもりあがってじくじくした肉芽腫(にくげしゅ)ができると、さらに治りにくくなってしまうのです。
長く放っていると、細菌感染を起こして骨髄炎を伴って骨が破壊されてしまうこともあります。
巻き爪の種類2:爪甲鉤弯症
爪甲鉤彎症とは、靴やスポーツ、ケガなどによる足先への負担や爪手術などの影響で爪が剥がれた後に、分厚く硬く変形した爪が生えてくる病気です。
女性が多いといわれており、足の親指に症状がでます。
初期症状としては、爪の伸びが他の指と比べて遅く、爪の表面に数本の横筋が現れて、爪甲が徐々に厚くなり、爪の色は混濁した黄褐色や黒褐色に変色してしまいます。
爪甲鉤彎症の場合は痛みがありませんが、重症になると変形した爪が靴などに当たって痛みが出たり、親指や人差し指の皮膚を傷つけたりすることがあります。
巻き爪の種類3:湾曲爪
爪の形は左右が少し湾曲しています。
彎曲爪とは一般的にいう巻き爪のことで、爪の湾曲がきつくなって、爪を支え固定している両側の皮膚に巻き込んで変形していきます。
放っておくと爪が皮膚に食い込み炎症を起こして痛みを生じてしまう場合がありますが、巻きの角度と痛みは比例しないことも多々あります。
巻き爪治療の種類について
巻き爪治療の種類には主に、「保存療法」と「手術療法」があり、軽度の巻き爪の場合は保存療法であるテーピング法が選択されることもあります。
その他にも保存療法には、爪の先にアクリル樹脂製の人工爪をつける「アクリル人工爪法」、爪の先の両端に開けた穴に形状記憶合金のワイヤーを通す「ワイヤー法」、爪の左右にワイヤーを引っ掛けて専用のフックを用いて巻きあげる「VHO法」などがあります。
爪と皮膚の間にチューブを差し込む「ガター法」は、陥入爪で皮膚に爪が食い込んで膿んでしまっていたり、肉芽ができてしまっている場合に行われることが多い保存療法です。
爪を切りすぎて、爪が皮膚に食い込むようになった場合に効果的とはいわれています。
手術療法としては、フェノール液で巻いている爪が永久に生えないようにする「フェノール法」、食い込んでいる爪を取り除く「部分抜爪(ばっそう)」、爪の周囲の盛り上がった皮膚(爪郭部)の部分を取り除く「爪郭部切除術」などの方法があります。
手術療法は痛みを伴い、治るまでに時間がかかってしまう治療方法なので、悪くなる前に早めに巻き爪の対処を行うことをおすすめいたします。
そして、手術をしたからといって必ず治るということではなく、巻き爪の原因となっている生活習慣の見直しをすることも大切です。
まとめ
巻き爪は陥入爪、爪甲鉤弯症、湾曲爪などさまざまな種類が存在します。
一度巻き爪になってしまうと自然に完治することは難しく、放置することによってドンドン進行していくことが多々あります。
巻き爪の痛みでてどうしようもなくなってからではなく、爪の湾曲が変化してきたり爪あたりに違和感を感じ始めたら早めに対処をしましょう。
巻き爪は爪の問題だけではなく、歩き方や爪の切り方など生活習慣も原因のひとつになります。
巻き爪かもと思ったら酷くなる前に早めに専門院などで対処することをお勧めします。