陥入爪になると、爪のまわりがズキズキ痛んで歩くのもつらいですよね。
そんなときは我慢しないで、早めに病院に行って治療を受けましょう。
しかし、陥入爪の治療となると、そもそも何科に行けばよいのか、どんな治療をするのかなど疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、病院で行われている陥入爪の治療について、何科で治療できるのか、治療内容や費用、保険適用になるのかなど、詳しく解説いたします。
陥入爪の治療は病院の何科を受診すべき?
爪の病気ではじめて病院に行くとき、何科に行けばよいのか迷いますよね。
実は、爪や髪は皮膚の一部で、角化(硬くなること)したものです。
そのため、陥入爪や巻き爪の治療は、病院の皮膚科を受診することになります。
また、形成外科や整形外科でも、陥入爪の治療を受けることができます。
参考:https://epark.jp/medicalook/ingrown-nail-treatment/#i-2
病院での陥入爪の治療は保存療法と手術療法に分かれる
病院で行われている巻き爪の治療は、「保存療法」と「手術療法」に分かれます。
保存療法とは、手術を行わない治療方法のこと。
爪を切除せずに、主に矯正などによって陥入爪の治療を行います。
手術療法とは、爪の一部を切除する手術のことです。
手術に際しては局所麻酔を行います。
病院での陥入爪の治療は、基本的に保存療法から行います。
保存療法で改善が見られないときや、重度の陥入爪の場合は、手術療法を検討することもあります。
保存療法
病院では、「巻き爪矯正」という保存療法を行っています。
巻き爪矯正とは、陥入爪や巻き爪によって変形してしまった爪を、ワイヤーを用いて矯正する治療方法です。
巻き爪矯正には、「マチワイヤー法」と「VHO」の2種類があります。
マチワイヤー法
マチワイヤー法とは、爪先に2か所穴をあけ、そこに形状記憶合金のワイヤーを通す矯正方法です。
ワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して、皮膚に食い込んでいる爪を矯正します。
爪が伸びるので、1~2ヶ月ごとにワイヤーを交換する必要があり、半年から1年ほどかかります。
穴をあけられるだけの長さが必要なので、爪が短い場合はこの治療はできません。
VHO
VHOとは、爪の両端にワイヤーをかけ、中央で巻き上げて固定することで、皮膚に食い込んでいる爪を矯正する治療方法です。
穴をあける必要がないので、爪が短い人でも矯正することができます。3~4ヶ月ごとに、ワイヤーの交換を行う必要があります。
矯正にかかる期間は、陥入爪の状態によっても違いますが、半年~1年ぐらいです。
手術療法
病院で行われる陥入爪の手術療法は、「フェノール法」が主流となっています。
フェノール法とは、皮膚に食い込んでいる爪の端の部分を、根元まで縦に細く切除する治療方法です。
切除した部分の根元にフェノール液を塗布し、再び爪が生えてこないように処置します。
手術時間は、麻酔が効くまでの時間も含めて20~30分ほど。
手術の前に指の根元に2か所、局所麻酔を行うため、手術中は痛みがありません。
フェノール液で処理するので抜糸の必要もなく、当日~翌日から入浴可能です。
手術痕が治るまで、2~4週ほどかかります。
参考:http://kurahifuka.com/medical/makidume.html
参考:https://medicaldoc.jp/column/201810p0001/
陥入爪は治療法によって保険適用か否かに分かれる
病院で行われている陥入爪の治療は、保険適用と保険適用外とに分かれます。
保険適用となるのは、フェノール法などの手術療法の場合です。
マチワイヤー法やVHOなどの巻き爪矯正は保険適用外なので、自費診療となります。
また、巻き爪矯正のうち、VHOやプレートを使った矯正を行っている専門院もありますが、その場合も自費診療です。
陥入爪の病院での治療費用はどれぐらい?
病院での陥入爪の治療費用は、どれぐらいかかるのか気になりますよね。
それぞれの治療法にかかる費用の目安をご紹介しましょう。
フェノール法
フェノール法は保険適用の治療となり、3割負担で8,000円~9,000円くらいです。術後の再診料が別途かかります。
マチワイヤー法
マチワイヤー法は自費診療となっているので、病院によって費用もまちまちですが、初診料やワイヤー代なども含めて12,000円ぐらいです。
その他に、再診料やワイヤー交換の費用で7,000円前後、ワイヤーを使い切った場合は新しいワイヤー代4,500円ほどが必要となります。
VHO
VHOも自費診療なので、病院によって治療費も異なりますが、初診料やワイヤー代等も含めて15,000円前後かかります。
また、ワイヤー交換の際に再診料と交換費用として10,000円ほど必要です。
まとめ
陥入爪の治療は、皮膚科や形成外科、皮膚科で受けることができます。
病院で行われる陥入爪の治療は、「保存療法」と「手術療法」に分かれます。
保存療法は、ワイヤーを使った巻き爪矯正が中心となっており、「マチワイヤー法」と「VHO」の2種類があります。
どちらもワイヤーの力によって、皮膚に食い込んでいる爪を改善していく治療です。
巻き爪矯正は、保険適用外で自費診療となり、マチワイヤー法は12,000円~、VHOは15,000円~となっています。
手術療法では、「フェノール法」が主流です。
フェノール法は保存療法で改善が見られない場合や、重度の陥入爪の場合の選択肢となっています。保険適用となり、費用は8,000円~程です。
陥入爪が重症化すると治療もそれだけ大変になってしまうので、早いうちに病院を受診するようにしましょう。